2012年8月8日水曜日

photodrawing [写真で描く]


撮影はいつも散歩の延長にある。

いつも通る道、はじめての地、そこでは、光や風の発見、驚き、
細やかな光を意識し、出合い、向き合う。もし、この時間が写真の
すべてであるというならば、すてきな風景に出合えばよいだけである。

しかし、写真として仕上がったものを見た時、違う意識が芽生える。
写真の中でしか見られない景色。撮影時に意識できなかったものが、
写真の中にあらわれてくる。

そのささやかな景色を切り取り、描くように紙の上へ配置する。
紙の余白と切り取られた写真は、そこに定着した表情をあらためて意識させる。


 写真とは印画紙へ定着した光である。
 目では意識できなかったその写真を作品にする。  





















photodrawing
2011

C-print ,typewriting paper
210×210 mm

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